中国語を学んでいる人の中には、中国留学を検討する人も多いことでしょう。
自分が学んでいる言語を母国語として使う国に行き人と交流してみたい、文化を実体験してみたいと思うのは当然のことです。ここでは
・留学先としての台湾と中国
・台湾・台湾中国語を学ぶ場合のメリット・デメリット
・台湾・中国それぞれの特徴やポイント
についてまとめています。
最近は中国語留学にしろ英語留学にしろその他の国への留学でも、短期留学だと割と気軽に行く人が増えましたよね。
とは言え、海外へ行き新境地で一人で生活しながら勉強もするというのは、なかなか大変なことです。
また、政治情勢のために中国への印象に誤解を持っている方もいらっしゃるようですね。
さらに、中国と台湾や香港がごっちゃになっている方もとても多いのが実情です。
ここでは中国留学をするメリットとデメリットについてご紹介。
それぞれの良さや違いなどを徹底的に解説していきます!
留学するなら台湾と中国のどっちがおすすめ?それぞれのメリット・デメリット簡単比較
中国は非常に広い国なので、中国のどの都市に留学しようかな?と悩む人も多いと思いますが、台湾はどうだろう?と考える人も多いようですね。
中国留学と台湾留学のメリットを簡単に比較すると以下の通りです。
台湾と中国の語学留学メリット簡単比較
- 台湾華語は聞き取りやすく話しやすい
- 親日でありに日本に感覚が近い
- 比較的治安が良い
- 英語や日本語が通じることが多く困ったときに安心
- よそよそしさが少なく、フレンドリーで仲良くなれる
- 3ヶ月以内の短期留学ならビザ不要
- 標準中国語が習得できる
- 台湾に比べると異文化感があり、より海外留学に来た感じがする
- 比較的物価が安い
- 歴史的建造物や文化遺産巡りができる
- 多くの都市があり中国国内の文化の違いなどが体験できる
- 留学先の都市、学校、大学の選択肢が多い
台湾と中国の語学留学デメリット簡単比較
- 中国と比べると物価が高い
- 台湾訛りの中国語を学ぶことになる
- 繁体字の参考書が少ない
- 治安が悪い(スリ、ぼったくりなどの被害に遭いやすい)・反日の人もいる
- 空気が汚い・衛生的に不安がある
- 15日以上の留学にはビザの取得が必要
台湾への中国語留学のメリットを深堀り!
まずは日本人にも馴染み深い親日国、台湾から。
台湾版北京語である「台湾華語」は巻き舌もなく、日本人にとってはとても聞きやすいです。
また、中国語本土の北京語に比べ、言葉の「キツさ」を感じることも少ないです。
台湾は親日文化という点は非常に有利!先進的な台湾は日本人にとってはとても留学しやすい環境です!
セブンイレブンやファミリーマートなど日本企業の進出も多く、日本の飲食チェーンも多数なため日本にいるのとあまり変わらないのもポイントです。
台湾なら東京から約4時間!沖縄感覚でいける
台湾人の感覚は日本人に似ており、心理的距離が近いのはもちろんですが、実際の距離も外国としてはかなり近いのが台湾の特徴。
東京からは約4時間、大阪からで約3時間、福岡なら2時間半、沖縄からだとなんと1時間半のフライトです。
国内旅行感覚でさくっと留学できる手軽さは台湾語学留学の大きなメリットといえます。
日本並みの治安の良さ!夜でも気にせず出歩ける
台湾の治安は非常によく、日本と同等。
ただし台北や台中、高雄等の大都市の繁華街などには一部治安の悪い場所も存在します。
でもそれは新宿歌舞伎町で気をつける必要があるのと同様!
基本的に台湾全土で安心して暮らすことができます。
3ヶ月以内の滞在ならビザが不要
3ヶ月以内の短期滞在ならビザの取得が不要なのも台湾への中国語留学の多きなメリットです。
まずはビザなしで短期で気軽に台湾留学を試みることもできるので
では次に中国本土への中国語留学のメリットを見ていきましょう。
中国本土への中国語留学のメリットを深堀り!
中国本土にもメリットはたくさんあります。なんといっても世界で使用されている標準中国語の本場であること。
さらに、世界2位の経済大国の勢いを実感でき、グローバル感覚が身につきやすいのも中国の良さです。
日本人の常識が通じないこともあり、なれるまでは苦労しやすい中国本土への留学ですが、その分海外留学感をたっぷりと味わえます。
自分の成長につながる留学なら、中国本土を選ぶのがよいでしょう。
次に中国留学と台湾留学のデメリットを簡単に比較すると以下の通り。
海外留学は大変ですが、貴重な体験・人生の糧となることは間違いありません。
中国語に囲まれた環境に身を置けば、中国語のスキルは必然的に上がります。
台湾や中国などの中華圏に留学するとどんなメリットがあるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。
中国本土への中国語留学は比較的短時間でいける場所もある
ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、オーストラリアなど、英語や欧米言語を学ぶ人たちに人気の留学先は日本から遠いというデメリットがあります。
直行便がない国や地域だと、到着までに丸一日かかるなんていうこともありますし、飛行機代も高くなります。
それに比べると中国の上海などは日本から2〜3時間。
行きやすく、何かあった時に日本に帰ってくるのもあっという間です。
LCC(格安飛行機)も日本と中国のあちこちの都市に就航していますから、渡航費を抑えることができます。
ただし、内陸部の都市に留学する際は移動時間も費用もがかかるので、留学場所はよく考えて選びましょう。
中国本土への中国語留学は費用が安い場合が多い
欧米留学と比べて飛行機代が安く済むことに加えて、留学費用全体が安く収まるというメリットもあります。
中国の各都市ごとに事情は変わりますが、中国は全体的に日本と比べて物価が安く、生活費・食費・交通費にそれほどお金はかかりません。
食事は屋台で食べれば1食200円程度です。
授業料も安いので、30万円くらいお金を貯めれば1ヶ月程度は中国留学ができるでしょう。
中国本土への中国語留学は奨学金制度が利用できることも
短期語学留学では奨学金は利用できないことがほとんどですが、中国の高校や大学へ長期の留学をする場合、政府や民間が提供する奨学金制度を利用できることがあります。
奨学金が利用できれば、留学費を節約できるので助かりますよね。
一番代表的なものは「中国政府奨学金」で、学費・寮費が免除になる上生活費の支給もあります。
(返済義務のあるものと返済不要のものと、種類があります。)
その他、日本の国費で留学費用を支援する「日本学生支援機構 海外留学支援制度」」や「官民協働海外留学支援制度〜トビタテ!留学JAPAN代表プログラム〜」、
貸与型奨学金を提供している「公益財団法人山口育英奨学金」など、多くの奨学金制度があります。
留学したいけれど、費用が・・・
と悩んでいる人は、各奨学金制度の内容や応募資格・条件を確認して、利用できるものがあれば積極的に活用しましょう。
ここまでは台湾・中国への中国語留学のメリットを見てきました。続いてデメリットも深堀りしていきます。
台湾への中国留学のデメリットを深堀り!
台湾への中国語留学はいいことだらけのようですが、悪い点ももちろんあります。
具体的に問題になりやすい悪い点は以下の通りです。
台湾(台北)は物価が高い!台北市内への留学は生活費が日本と変わらないので注意
台湾だから物価が安いというイメージはすでに過去のものです。
台北市内の場合、不動産価格は東京以上となっています。また、物価全般も上昇傾向にあり日本とあまり変わらないのが実情です。
食べ物は少し安いですが、日用品などは特に割安感もないため、リーズナブルな中国語留学を希望の場合、台湾への留学はあまりおすすめできません。
なお、台湾の地方部への留学であれば、宿泊費用が抑えられます。
「台湾華語」を学ぶため本場の標準中国語が聞き取りにくい可能性がある
日本人にとっては巻き舌やこもった発音が少ない台湾華語(台湾の普通語)ですが、一般的な中国語は中国本土の普通語がベース。
言語自体は同じため意味は通じるはずですが、発音の癖がかなり違うため中国本土の方と話す際に聞き取りにくく感じる場合もあります。
繁体字の参考書が少ないため日本で参考書選びがほとんどできない
中国語の事前学習のために参考書を揃えようとした場合、台湾華語の繁体字教材は圧倒的に少ないのが現実です。
そのため、台湾から現地の教科書を輸入する必要があったりと、参考書選びはかなり苦戦します。
また、日本人向けの学習アプリもほとんどが中国本土用ばかりで、日本語で台湾華語を解説してくれる教材を見つけるのは至難の技です。
では次に中国本土への語学留学の悪い点を見てみましょう。
中国本土への中国留学のデメリットを深堀り!
どんな国へ留学に行っても、文化の違いに戸惑ったり、和食が食べたくなったりとホームシックにかかることはあります。
中国留学独特のデメリット面とはどんなものがあるでしょうか?
スリやひったくりなどに注意が必要!反日の人もたまにいる
中国の治安は近年かなり改善されており、犯罪に巻き込まれる確率は減っています。
ただし、未だに観光客へのスリやひったくりなどの犯罪は発生しているため注意が必要です。
また、反日主義の人もいることを念頭に置くべきでしょう。
中国本土への中国語留学は日本語、英語が通じにくい(特に地方)
北京、上海、香港などの大都市では英語や日本語が通じることもありますが、中国全体でいうと英語や日本語はほとんど通じません。
中国語が超初級の状態で留学すると、意思疎通ができず辛い思いをするかもしれません。
ある程度の中国語を日本で習得してから留学した方が良いでしょう。
中国本土への中国語留学は大気汚染がひどい
中国の大気汚染問題は深刻です。
北京や天津などの都市は中国政府の規制などで汚染は結構改善されてはいるものの、やはり日本ほど空気は綺麗ではありません。
特に工場が密集している地域や空港の近くなどは空気が悪いところが多いですね。
念のため外出するときはマスクをして、帰宅したらうがいをするなど対策を取ることが大切です。
中国本土への中国語留学は留学ビザを取る必要がある
ヨーロッパ諸国やアメリカに留学に行く場合、3ヶ月以内の短期滞在なら特別なビザを取得する必要はありません。
カナダの場合は6ヶ月未満なら学生ビザは不要です。留学先の語学学校を決め申し込みを済ませ、寮やホームステイの手配をして航空チケットを購入すれば留学準備は整います。
中国の場合、15日以上の留学からビザの取得が必要になります。
- ・旅行ビザ(Lビザ) 30日以内の滞在
- ・訪問ビザ(Fビザ) 90日以内の滞在
- ・訪問ビザ(X2ビザ) 180日以内の滞在
- ・留学ビザ(Xビザ) 181日以上の滞在
以上4種類のビザの中から必要なビザを選んで申請しなければなりません。
Xビザの申請には健康診断結果も必要です。
ビザ発行までに時間がかかることがあるので、できるだけ早めにビザ申請の手続きをするようにしてください。
中国本土への中国語留学はインターネット規制が厳しい
中国にはインターネット規制があります。私たちが普段当たり前のように使っているLINE、Google、Twitter、Facebook、Instagramなどは中国国内では使用できません。
普段使っているツールが使えなくなるのは非常に不便ですが、中国国内で利用されている中国のSNSを利用しましょう。
こういうのも、留学の醍醐味なのではないでしょうか。
中国独自のSNSといえば、We Chat(微信)やWeibo(微博)などがあります。
また、VPNを使えばネット上にプライベートネットワークを構築することができて、中国政府に規制されない状態でネットを使うことができます。
日本にいる友人や家族と普段使いのSNSで連絡を取りたいときなどには便利です。
【中国語留学】留学先は台湾と中国のどっちがおすすめ?メリット・デメリット比較まとめ
留学先が中国でも台湾でも、メリット・デメリットがあります。
標準中国語や簡体字で中国語を学びたいという人、できるだけ留学費用を抑えたいという人は中国へ。
治安や衛生面が不安な人は台湾を選ぶと良いと思います。
お腹の弱い人は台湾に行った方が良いなんていう意見もあるようです。
どちらの国を選んでも、中国語は学べますし貴重な異文化体験ができることはまちがいありません。
せっかくの留学の機会ですから、自分がやりたいことや金銭面を考慮して後悔のない留学先に決めるようにしたいですね。